オーディオ・ファイルの間ではPCオーディオが盛り上がりを見せていますが、高音質再生といった点で従来のピュアオーディオ的なDAC、ケーブルにこだわるといった視点から徐々にPCならではといった視点に向き始めているといったような記事がPhileWebに掲載されています。

さて、そこに登場するafplay
これは通常のアプリケーションではなくターミナル上から起動するコマンドラインですが、MacOSX 10.6 Snow Leopardに搭載されたそれの音の良さが評判になっています。

しかし、悲しいかな、そこはコマンドライン。
iTunesのような利便性とは対極にあるようなものです。

現在は試行錯誤しながら高音質再生を探っている状況と言えるPCオーディオ周辺ですが、オーディオ・ファイルが聴く高音質音源はどのように録音、マスタリングされているのでしょうか?

そう、すでにレコーディングは余程特殊な場合を除いてはPCベースのDAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション)で録音されています。2Mixに落とす前、あるいはCD/SACDに焼き付けられる前の音のフレッシュさときたら、残念ながら、どんな高音質音源でも太刀打ちできないでしょう。業務用、さらにプロのノウハウがあるとは言え、これが同じPCベースで音楽を録音・再生する実力です。

(5月にハイエンドショウでのイベントで赤川新一さんに御協力いただき再生した「スタジオマスター」の音をお聴きになった方はお判りでしょう!)

コマンドラインを操作する不便さに比べればProTools HDNuendoなどのDAWをプレイヤー代わりに使ってしまえば相応の再生は可能になると思うのですが・・・(実はウチはそんな状態です)

さらにPCと言うからには単なるプレイバックだけでは楽しみの半分にも達していないと断言!します。

ご承知の通り、昨今のPCには強力なCPUが搭載されています。オーディオ用途では単なるエンコードぐらいしか想像されない事が多いんですが、その有り余るパワーをオーディオ・プロセッシングに向けたらどんなに楽しいことか!

DAW上にアドオンされるプラグインと呼ばれるソフトの数々。
伝説の銘機をシミュレートしたパラメトリックEQやコンプレッサー。
デジタルの極限のような位相の正確さを誇るEQ。
実際に存在するホール、大聖堂の響きを紛う事なく再現するコンボルーション・リバーブ。
辣腕マスタリング・エンジニア顔負けのマスタリング・プロセッサー。

これにAD/DAコンバーター、ケーブルといったオーディオ的な楽しみが加わるだけでワクワクしませんか?

そういった意味からもPCで高音質音源を再生すること余地はまだまだ大きいものがあるのではないでしょうか。

かつて有料のMP3プレイヤーが広く使われていた時代にAppleはiTunesという無料のプレイヤーを配布し、その後のiPod、iTunes Store、iPhone、iPadという流れの布石としました。

高音質に振ろうと思えばいつでもできるとでも言いたげにAppleがこっそりとafplayを仕込んでいるのも何かの暗示のように思えてなりません。



ところで。
Unix ? ターミナル ? という方にはこの本がオススメ。
Mac OS X 10.5 Leopard UNIX的システム構築

前バージョンの10.5 Leopard向けの書籍ですが初学者でも読みやすい内容になっていると思います。